「病院ST、もうしんどい」
「デイサービスに転職したら楽になるのかな」
「でも、スキルが落ちそうで不安」
そんなふうに悩んでいるSTさんへ。
私は急性期病院で9年働いたあと、3年のブランクを経て、今はリハ特化型デイで働いている現役STです。
結論から言うと、デイサービスは「病院がつらいST」の選択肢になります。 ただし、求人票をなんとなく見て決めると、後悔することもある。
この記事では、デイサービス転職で見るべきポイントを、私の体験ベースで整理します。
結論|デイ転職はあり。でも「楽そう」だけで選ばない
最初に、私の答えをお伝えします。
デイサービスへの転職は、病院で疲れきったSTにとっては非常におすすめ選択肢です。 でも「病院より楽そう」だけで決めるのは危ないと思っています。
見るべきなのは、この5つです。
- STが何人いるか
- 個別リハビリの時間があるか
- 送迎や介護業務をどこまで担うか
- 嚥下やことばに関われる場面があるか
- 記録や書類の量が自分に合うか
同じデイサービスでも、職場によってSTの仕事内容はかなり違います。
リハビリ特化型なのか、入浴や食事が中心なのか。 半日型なのか、1日型なのか。 ここで働き方は大きく変わります。
だから、求人票の月給だけで選ばず、仕事内容と現場の空気を見ることが大事です。

なぜデイサービスは「病院がつらいST」の選択肢になるのか
デイサービスが選択肢になる理由は、働く目的が病院と大きく違うからです。
病院は、評価・検査・退院支援など、医療としての判断が中心です。 特に急性期では、嚥下評価の責任が重く、時間や書類に追われますよね。
一方でデイサービスは、利用者さんの「暮らし」を支える場所です。
💡 デイサービスとは:自宅で暮らす高齢者さんが日中に通い、食事・入浴・機能訓練などを受ける介護保険サービスです。
厚生労働省の介護サービス情報公表システムでも、通所介護は自宅生活を支えるサービスとして説明されています。 参照:厚生労働省 介護サービス情報公表システム「通所介護」
私がデイで働いて感じた一番の違いは、時間の流れです。
病院時代は、次の患者さん、次の記録、次のカンファレンス。 ずっと頭が走っていました。
デイでは、利用者さんの話を聞く余白があります。 「今日は調子どうですか?」と聞いて、表情や声の変化を見る時間があります。
この余白は、病院で消耗していた私には大きかったです。
ただし、デイは「責任がない場所」ではありません。 医師がすぐそばにいない分、小さな変化に気づく目は必要です。
デイサービス転職で後悔しない求人票の見方
求人票を見るときは、給料だけで判断しないほうが安心です。
STとして働きたいなら、特に見るべきなのは「STらしい仕事がどれくらいあるか」です。
① STが何人いるか
まず見たいのは、STが何人いるかです。
デイサービスでは、STが一人だけ、またはそもそもST配置が少ない職場もあります。 一人職場は自由ですが、相談相手がいない大変さもあります。
新人さんや経験が浅いSTさんなら、先輩STがいる職場のほうが安心です。
一方で、病院経験がある人なら、自分で考えて動ける自由さが合う場合もあります。 私も、病院9年の経験があったからこそ、今のデイでのびのび働けていると思います。
② 個別リハビリの時間があるか
次に見るのは、個別リハビリの時間です。
求人票に「機能訓練」と書いてあっても、実際には集団体操が中心のこともあります。 もちろん集団体操も大事です。
でも、STとして嚥下(飲み込み)や発声、ことばに関わりたいなら、個別で関われる時間があるかは大きいです。 わたしは大勢の人の前でなにかをすることが苦手だったので、個別リハにこだわって探しました。
見学では、こう聞くと分かりやすいです。
- STは1日に何人くらいを対象にしているか?
- 集団リハですか?個別リハですか?
「求人票に書いてあるから大丈夫」と思わず、必ず現場で直接確認することをおすすめします。
③ 送迎・介護業務の範囲
デイでは、ST以外の仕事もあります。
掃除、準備、見守り、送迎補助、バイタル確認。 職場によっては、介護業務に近い役割もあります。
ここを知らずに入ると、「思っていたSTの仕事と違う」と感じやすいです。
私は、ST以外の仕事が少しあること自体は悪いと思っていません。 利用者さんの生活を見るうえで、むしろ大事な場面もあるからです。
ただ、自分がどこまでならやれるかは、入職前に知っておいたほうがいい情報です。
デイに向いているST・病院に残るほうがいいST
デイサービスが合うかどうかは、性格と経験で変わると感じています。
「病院が合わない=デイサービスなら必ず合う」ではありません。 ここは冷静に見たほうがいいです。
デイサービスが向いている人
デイが向いているのは、暮らしに寄り添う仕事が好きな人です。
- 利用者さんと長く関わりたい
- 評価や検査より生活場面を見るのが好き
- 自分で考えて動くのが苦ではない
- 家庭と両立しながら働きたい
- 病院のスピード感に疲れている
私は、今のデイの自由さが合っています。 病院のように「常に時間に追われる」感覚が全くありません。
でも、これは私の話です。
病院に残るほうがいい人
一方で、病院のほうが向いている人もいます。
- 嚥下評価や検査を深めたい
- 先輩STから細かく学びたい
- 急性期や回復期の変化を見るのが好き
- 医療チームの中で働きたい
- 症例数をたくさん経験したい
特に新人さんは、最初から一人職場のデイに行くと大変かもしれません。
病院で基礎を作ってからデイに行くと、利用者さんの変化に気づくことができる。 私も、急性期での経験が今の土台になっています。
病院とデイの違いは、こちらの記事でも詳しく書いています。

見学で必ず聞きたい質問リスト
デイサービス転職で一番大事なのは、見学です。

求人票だけでは、職場の空気は分かりません。 人の表情、スタッフ同士の声かけ、利用者さんの雰囲気は、見に行くとかなり分かります。
見学では、次の質問をおすすめします。
- STは何名いますか?
- STの1日の流れを教えてください
- 個別リハビリをやっているか?
- 嚥下や口腔機能に関わる場面はありますか?
- 送迎や介護業務はどこまで担当しますか?
- 記録は紙ですか、電子ですか?
- 残業はどのくらいありますか?
- 子育て中のスタッフはいますか?
この質問に、きちんと答えてくれる職場は安心感があります。
逆に、質問したときに嫌な顔をされたり、答えがあいまいだったりする場合は注意です。 入ってから「聞いてなかった」が起きやすいです。
転職サイトを使う場合も、ただ求人を紹介してもらうだけでなく、見学で確認したいことを事前に伝えておくと動きやすいです。
ST特化の転職サービスが承認されたら、ここに求人比較のリンクを入れる予定です。
→ 公式サイトはこちら:(PR)
私ならこう選ぶ|求人票で見る順番
私が今からデイサービス求人を見るなら、給料より先に仕事内容と雰囲気を見ます。
もちろん給料は大事です。 でも、給料だけで選んで心がすり減るなら、長く続きません。
私なら、この順番で見ます。
- 勤務時間と残業
- STの仕事内容
- STの人数
- 送迎や介護業務の範囲
- 給料と休日
特に子育て中なら、勤務時間と残業はかなり大事です。
「少し給料が高いけど、毎日ぐったり」より、「少し控えめでも、帰宅後に子どもと話せる余力がある」ほうが、今の私には合っています。
ここは人によって違います。 だからこそ、自分の優先順位を先に決めておくのが大事です。
STをやめたいくらいしんどい方は、こちらも読んでみてくださいね。
FAQ|よくある質問
Q1:デイに行くとSTのスキルは落ちますか?
A:落ちる部分と、伸びる部分があります。
検査や急性期対応の頻度は、病院より減ることが多いです。 その一方で、生活を見る力、会話から変化に気づく力、介護スタッフと連携する力は伸びます。
不安な方は、勉強会やオンライン講座で知識を補うと安心です。
→ PT.OT.STのための総合オンラインセミナー『リハノメ』(PR)
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Q2:ブランクがあってもデイで働けますか?
A:働ける可能性はあります。私自身が、3年ブランク後にデイで復帰しました。
ただし、ブランク歓迎かどうかは職場によります。 見学や面接で、教育体制や最初の担当範囲を確認すると安心です。
Q3:デイサービスの求人はどこで探せばいいですか?
A:求人サイトで探す方法と、転職サービスに相談する方法があります。
自分で探す場合は、リハ特化型、半日型、1日型などの違いを見てください。 相談しながら進めたい場合は、ST職に詳しい転職サービスのほうが、見学調整や条件確認を頼みやすいです。
転職サイトの比較は、こちらにまとめています。
まとめ|病院がつらいなら、逃げではなく「選び直し」
最後にまとめます。
- デイサービス転職は、病院がつらいSTの選択肢になる
- ただし「楽そう」だけで選ぶと後悔しやすい
- 求人票では、ST人数・仕事内容・送迎や介護業務の範囲を見る
- 見学では、スタッフの空気と利用者さんの雰囲気を見る
- 続けるのも、環境を変えるのも、どちらも前向きな選択
病院がつらいと感じることは、弱さではありません。
STという仕事が嫌いなのではなく、今の働く場所が合っていないだけかもしれません。 私も、病院を離れて、デイで復帰して、やっとそう思えるようになりました。
あなたがもう一度、STとして息がしやすい場所を選べますように。
著者:うめあかり(急性期病院9年→3年ブランク→リハ特化型デイで現役復帰・2児の母)
※この記事は私個人の経験と公開情報をもとにした一般的な情報です。仕事内容・給与・業務範囲は職場によって異なります。転職の判断は、ご自身の体調・家庭状況・職場条件に合わせて検討してください。
ご質問やご相談があれば、お問い合わせからお気軽にどうぞ。


